今日は、師匠といっしょに春の野原を歩いたの。
まだ冷たい風の中に、ふと苦いような香りが混ざっていて――師匠が足を止めたの。
「ほら、これがヨモギ。魔女たちが“春を知らせる草”と呼ぶものだよ」
指先でそっと撫でると、裏が白くてふわふわ。思わずくしゃみしちゃって、師匠に笑われちゃった。
でもね、そのヨモギの香りをかぐと、なんだか心がすっと落ち着くの。
今日の日記では、そんな“ハーブの女王”ヨモギについて、わたしが学んだことをまとめてみたよ。
春の香り、ヨモギとの出会い
春の土手を歩くと、風の中にほろ苦い香りが漂う。
指先で触れると裏が白く、柔らかい毛に包まれている――それがヨモギ。
古くから日本人の暮らしを支えてきた薬草で、食べる・飲む・浸かる・塗る、どんな形にも変身できる万能ハーブだ。
「ハーブの女王」と呼ばれるのも納得の力。
香りも薬効も、季節を巡る体を整えてくれる。

ヨモギとは?体を整える自然の恵み
ヨモギ(学名:Artemisia princeps)はキク科の多年草。春に若芽を出し、特有の香りで虫を遠ざける。
古事記や万葉集にも登場し、日本ではお灸や草餅、薬草風呂などに広く使われてきた。
その香りは、清涼感と温もりを併せ持ち、心と体の巡りをやさしく整える力があるといわれている。
ヨモギの主な効能と成分
- 血行促進・冷え性の改善
- 整腸作用・デトックス効果
- 抗炎症・止血・抗菌作用
- リラックス・安眠効果
主な成分:
クロロフィル(葉緑素)、タンニン、ビタミンK、シネオール、ツヨン、ミネラル類。
これらの成分が体を内側から温め、肌や心のバランスを整えてくれる。
特に冷え性やストレスを感じやすい人におすすめの癒し草。
ヨモギの使い方:内側のケア編
ヨモギ茶
乾燥ヨモギを煎じて飲むと、体がぽかぽか温まり、むくみもスッキリ。
夜のリラックスタイムにもぴったり。
草餅・天ぷら
春の若芽を軽く茹でてアク抜きし、餅や天ぷらに。
香りが立って春の味そのもの。
ヨモギ塩
乾燥葉を粉末にして塩と混ぜる。肉料理や魚料理のアクセントに使うと、香ばしい香りが広がる。
ヨモギの使い方:外側のお手当編
ヨモギ湯
乾燥葉を布袋に入れて湯船へ。
体を芯から温め、冷えや肩こり、疲れを癒してくれる。
ヨモギ湿布
煮出したヨモギ液を布に含ませて肩や腰に当てると、血行促進と痛みの緩和に効果的。
ヨモギオイル
乾燥葉をオリーブオイルに漬けて2〜3週間。
保湿ケアやマッサージに使うと、やさしい香りに包まれる。
ヨモギ蒸し
韓方由来の温熱ケア。冷えや女性特有の不調に悩む人に人気の方法。
体の芯までじんわり温まる。
季節ごとのヨモギとの付き合い方
| 季節 | ヨモギの楽しみ方 | 効果・目的 |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 若芽を摘んで料理に | 香りが最も豊か。旬の食養生 |
| 夏(6〜8月) | 虫刺され・日焼け後に外用液 | 薬効が高まる時期 |
| 秋(9〜11月) | 乾燥葉・オイルを仕込み保存 | 冬支度の準備期間 |
| 冬(12〜2月) | ヨモギ湯・お灸で温活 | 冷え・肩こり対策に最適 |
ヨモギの摘み方と保存方法
採取場所: 日当たりの良い土手や野原。柔らかい若芽を朝に摘むのが理想。
アク抜き: さっと茹でて水にさらす。
乾燥方法: 風通しの良い日陰で乾燥させ、完全に乾いたら密閉容器で保存。
※キク科アレルギーの人は注意。道路沿いや犬の散歩道では採らないようにね。
ヨモギとともに暮らす──自然と調和する時間
ヨモギを摘み、干し、使う。その一連の作業は、自然と暮らしをつなぐリズムを思い出させてくれる。
春に香りを味わい、夏に癒やされ、秋に仕込み、冬に温まる――そんな一年を共に過ごせる草。
ヨモギは、季節と体のバランスを整える小さな先生。
忙しい毎日の中でも、湯気の向こうに季節の香りを見つけてみてほしい。
まとめ
ヨモギは、食べても使っても体にうれしい万能ハーブ。
血流を整え、腸をきれいにし、心を落ち着かせてくれる。
自然の力を暮らしに取り入れて、自分の体の声を聞きながら過ごす。
“ヨモギとともにある暮らし”を始めれば、季節がもっと豊かに感じられるはず。
師匠のひとこと:
「草の香りは、季節の記憶そのもの。忙しいときこそ、湯気の中で深呼吸をしなさい。魔法は、そんな静かな時間に生まれるのよ。」


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